さて、早速一人旅を行うに当たっての講義を行っていこう。

　一人旅とは読んで字の如く「一人で旅に出ること」だ。すなわち、何もかも一人で行わなければならないという事である。宿の手配、電車や航空チケット、様々な情報収集、その他その場での状況判断などなど。これが、２人以上のグループで行くとなると、それぞれが分担したり中には世話好きな人が一人で全てやってくれたりする時もあるから便利だ。あと、旅先で何かトラブルなどがあった時の対応では、一人でいる時よりも、仲間がいたほうが心理的に楽になる事も確かだ。初めて一人旅に出ることになると、こういった不安要素やデメリットが全面に出てしまいどうしても腰を重くさせてしまうのが原因ではなかろうか？

　では、一人旅のメリットとは一体どんなものであろう。これは旅の最中や終わった後でしか味わえないものだから、一人旅未経験者にとっては実感がつかめず難しい事であろう。　そんな訳で自分の経験から感じたメリットを下記に提示してみよう。

・一人だから周りに気を使うことなく、自分のペースで旅ができる。

　一人旅をしてる人にとっての最大の理由はこの部分にあると思う。私自信もこれが一番の魅力だ。旅は限られた時間内とお金を使っての行動。どうせなら最大限に使いたいものだ。２人以上のグループでの旅行だと、どうしても準備段階や旅の工程でいろいろと妥協しなければならない事がでてくる。「昼飯は何を食う？」「どこの宿にする？」「今日は体調が悪いので、もうこれ以上どこにも行きたくないけど。友人はどうしても、あそこに行きたいという。」などなど、何かを行動するに連れ、「どうする？」といちいち伺いや同意を求めなければならないというわずらわしさが生まれる。これが、一人だとそんなわずらわしさが一切なくなる。自分の判断で行動が出来てしまうのだ。「疲れたら休める」「気が変わったら、行き先を変更できる。」「時間と金が許せば、延泊もできる。」他人の同意を求めず、気楽に自分の意のままに行動できてしまうのだ。旅はそれだけでも疲れてくるものです。他に人がいると、更に気疲れがプラスされてきます。日頃は仕事などで様々な人と同調しながらの生活を強いられてくるけど、一人で旅に出ることによって、それらが一気に開放されるのも事実です。自分の赴くままに行動できる。これが一人旅の醍醐味。

・自分に自信が付く

　一人で行動をする事によって経験値があがり何となく「一皮向けた」ような感じが生まれてきます。旅にでる前は様々な不安でいっぱいだったけど、終わってしまえば「なんだ、簡単じゃないか。」「やればできるじゃないか。」と思えてしまいます。自信が付けば自然と行動力と積極性が身についてきます。まあ、自信をつけるのは何も一人で旅に出ることが全てではないけど、一人旅はそういった事も養えるてっとり早い手段だと思ってもらえればいいです。こうやって、旅に出ることによって自信が付き、今後の人生を生きていく上でいろんな意味で勉強になる事も確かです。

・自分を見つめ直せる

　なんかちょっとキザな感じがしますが、一人で物思いにふける時間が持てるため自然とそんな気持ちが不思議と沸いてしまう事もあります。何か今後の人生において、迷いがあったりしたときに出てみるのもいいかもしれません。何かヒントが見つかるかもしれません。「何もわざわざ旅にでて、そんなことをしなくても」と仰る方もいると思います。勿論、旅に出なくても自分を見つめなおす機会は沢山あると思いますが、一人で旅に出ることによって、このような機会も与えれる事があります。

　ざっと、メリットの部分を提示してきました。まだまだ、他にもあるけど人によって様々な感じ方があると思うのできりがなくなるから、この辺にしておきたいと思います。上記の３点だけでも、十分開放感、ストレス解消、自分自身の成長などなど旅以外にもプラスとなる要因があります。

教訓
「一歩踏み出す勇気」 これさえ克服できれば、後は楽しい旅が待ってます。人間誰しも初めて行うことには勇気がいるものです。ただ、一人旅に関しては一度行ってしまえば、その旅の最中に運悪く余程嫌な思いをしない限り、グンとステップアップができて、次からの旅がとても楽になります。

次の項では一人旅のマイナスイメージの真意について説明していきましょう。