旅のアイテム(文庫本)

 今日は、旅のおともである文庫本について語ってみたい。

 やっぱり文庫本もウオークマンからの脱却のアイテムであった。旅に出る当日、妹から「お兄ちゃんこれ持ってきな」と一冊の文庫本が渡された。椎名誠の「ハーケンと夏みかん」という題名であった。内容は、椎名誠のアウトドアエッセイ集。題名とは裏腹に彼のハチャメチャなアウトドア体験はとても面白く、すぐにのめり込んでいった。

 夜行列車の旅だと、車窓の景色は楽しめないので文庫本はひまつぶし兼子守唄代わりにうってつけのアイテムとなった。ガタコト揺れる電車の音を聞きながら文庫本を読んで眠りにつく。こんなスタイルがたまらなく好きになってきた。


 バイクに移動手段を変えても文庫本は離せなかった。特に夜、キャンプ場で夕食を終えた後ラジオを聞きながらランタンとヘッドランプの光での読書はなんとも贅沢である。お酒も入ってるので正味1時間が限度でありますが...。そのまま眠くなって後は寝袋に入るだけ。


 私がもっていく文庫本は椎名誠、野田知祐、開高健のショートエッセイが中心。間違っても長編小説や、バイオレンス&冒険小説を持っていってはならない。持っていったら最後、ひたすら読みまくり寝不足になってしまうからだ。あと官能小説も頂けない。こんなのよんでしまったら、悶々として寝つきが悪くなってしまいます。あくまでも短時間で読みきれるショートエッセイがいいのである。

 
  季節的には夏は辞めたほうがいいです。日中はいいかもしれませんが、夜は最悪。何故かと言うと、まず蚊!あれはうるさい「ぷ〜ん」という音が耳元でなると読書に集中できない、それから蛾と虫。特にランタンの明かりを目指して、夏の夜は様々な虫が集まってきます。読書用の光として近くに置いたら最後。気味の悪い虫がわんさか集まってきます。


 私は夏の野宿ではランタンは誘蛾灯の替わりとして少し距離をおいて置いておくようにしています。読書に限らず晩飯を作ってるときに、鍋のなかに蛾が入ってきたときはめげました。小さかったんでとりあえずつまんで捨てて、その後折角作ったんでもったいないから、その料理は食べましたが。後、でかい蛾がくるとマジでビビリます。そんな時はランタンを消して、読書もやめて酒飲んでさっさとねてしまいます。

 キャンプ場での読書は春、秋に限ります。